呼吸器外科このページを印刷する - 呼吸器外科

 呼吸器外科では主に、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸などの呼吸器外科疾患に加え、炎症性肺疾患や膿胸に対する外科治療を行っています。年間150件程の呼吸器外科手術のうち、肺癌手術件数は90-100例程を占め、胸腔鏡下手術を積極的に行っており、現在では胸部手術の85%以上が胸腔鏡下手術となっています。また術中出血や術後の痛みの軽減にも取り組んでおり、手術翌日より歩行して頂き、早期の回復・退院を目指しています。現在は肺癌に対する薬物治療が非常に進歩しており、術前・術後などの周術期の化学療法・放射線治療も含め、最善の集学的治療が行えるよう呼吸器内科・放射線科・病理部と密に連携し治療を進めております。
また当院の特徴として、もともと背景に肺気腫や間質性肺炎などの肺疾患を患っている患者様やご高齢の患者様も多いため、一人一人の患者様に合わせた適切な治療を丁寧に検討しています。
当院は結核療養施設として創立し、日本を代表する肺結核に対する外科治療の専門施設として歴史を歩んでまいりました。肺結核の減少と肺癌の増加とともに、肺癌に対する外科治療へと重点を移してきましたが、現在でも炎症性肺疾患(肺結核、肺非結核性抗酸菌症、肺真菌症)や慢性膿胸に対する外科治療を特に専門としております。特に近年増加傾向にある肺非結核性抗酸菌症に対し、薬物治療のみで根治困難な難治例に対しては、外科治療を組み合わせた集学的な治療を行っています。外科治療介入の適応やタイミングの判断は非常に難しく、専門の呼吸器内科医と連携しながら、抗酸菌に対する外科治療の経験豊富な専門の外科医が対応しております。ぜひ一度ご相談下さい。また難治性慢性膿胸に対しても、EWSによる気管支充填術と外科手術あわせた集学的治療にも取り組んでいます。
 呼吸器外科では、患者様・ご家族様に治療内容についてわかりやすく丁寧に説明し、十分ご納得頂けるようご相談させて頂いております。ぜひ、ご家族とともに治療についてご相談ください。
 


主な手術症例-独立行政法人 国立病院機構 茨城東病院

主な手術症例
(年度) 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022
原発性肺癌 82 91 86 90 89 89 97
転移性肺腫瘍 10 13 9 11 16 9 10
縦隔腫瘍 6 8 8 9 3 4 12
気胸 12 17 18 20 19 13 7
炎症性肺疾患 3 2 5 3 2 10 4
膿胸 7 6 5 6 8 6 2
その他 22 14 27 24 19 13 22
               
胸腔鏡下手術 73 59 107 137 135 117 130
 

外来担当医
 
****   **** 中川 ****
**** 島内 **** **** ****
    遠藤
(午後)
   
月(午後)、木(午後)は気管支鏡検査日です。検査は内科と合同で施行しています。
 

スタッフ紹介

【呼吸器外科医長】中川 隆行(なかがわ たかゆき)
  • 日本外科学会外科専門医
  • 日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医・評議員
  • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本結核病学会結核 抗酸菌症認定医
  • ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター
  • 肺がんCT検診認定機構 肺がんCT検診認定医師
  • 臨床研修指導医

【呼吸器外科医師】島内 正起(しまのうち まさおき)
  • 日本医師会認定産業医
  • 臨床研修指導医
  • 麻酔科標榜医
  • 麻酔科認定医